本棚メモ(2)

昨日の続きです。近世初期『万葉集』の研究: 北村季吟と藤原惺窩の受容と継承 (研究叢書)作者: 大石真由香出版社/メーカー: 和泉書院発売日: 2017/02/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る節用集と近世出版 (研究叢書)作者: 佐藤貴裕出版社/…

本棚メモ(1)

3回に分けます。(毎度のことながら年度末は学術書の刊行ラッシュ)古代飛鳥の都市構造作者: 相原嘉之出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2017/02/28メディア: 単行本この商品を含むブログを見る華厳教学成立論作者: 織田顕祐出版社/メーカー: 法藏館発売日…

1963年以前にも「厩戸王」の用例はある

指導要領改定案の問題点:「厩戸王」は戦後に仮に想定された名、「うまやどのおう」も不適切【訂正・追加】 - 聖徳太子研究の最前線 私も「厩戸王」に変更するという試みには首をかしげるほかありません。それを言いだしたら、天皇の漢風諡号はアウトですし…

本棚メモ(2)

昨日の続きです。堀景山伝考 (研究叢書)作者: 高橋俊和出版社/メーカー: 和泉書院発売日: 2017/02/15メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る篠屋宗〓とその周縁―近世初頭・京洛の儒生作者: 長坂成行出版社/メーカー: 汲古書院発売日: 2017/02メ…

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今日と明日の2回にわけます。史料学遍歴作者: 東野治之出版社/メーカー: 雄山閣発売日: 2017/01/24メディア: 単行本(ソフトカバー)この商品を含むブログ (1件) を見る仏教史研究ハンドブック作者: 佛教史学会出版社/メーカー: 法藏館発売日: 2017/02/15メ…

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新訳 往生要集 上: 付詳註・索引作者: 源信,梯信暁出版社/メーカー: 法藏館発売日: 2017/02/13メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る新訳 往生要集 下: 付詳註・索引作者: 源信,梯信暁出版社/メーカー: 法藏館発売日: 2017/02/13メディア: 単行…

少し困る影印本

CiNii 図書 - 京都国立博物館蔵『本朝文粋巻第六』 ; 大谷女子大学図書館蔵『新撰字鏡類韻』 拝読にあたってパラパラとめくったところ、また軽い違和感が・・・ なんとはなしに、読みづらくありませんか(頁数と行数に注目)?そう、これはあの時感じた違和…

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治天のまなざし、王朝美の再構築: 鎌倉・南北朝時代作者: 伊藤大輔,加須屋誠出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2017/01/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る中国文化財図鑑 第6巻 文房具作者: 中国国家文物鑑定委員会,亀澤孝幸出版社/メ…

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漢書注釈書研究作者: 洲脇武志出版社/メーカー: 游学社発売日: 2017/01/31メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る坂東の成立: 飛鳥・奈良時代 (古代の東国)作者: 川尻秋生出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2017/01/31メディア: 単行本この商…

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『大乗起信論』を読む作者: 竹村牧男出版社/メーカー: 春秋社発売日: 2017/01/24メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る竹簡学入門―楚簡冊を中心として作者: 陳偉,湯浅邦弘,草野友子,曹方向出版社/メーカー: 東方書店発売日: 2016/12メディア: …

本棚メモ

しばらく更新していませんでしたが、再開します。昨年後半はほとんど本を買えませんでした。まあ、いくつか高額図書を買っていたから、なのですが・・・ 今年はとある事情があって、ちょこちょこ買い足していきたいですね(基本図書の副本を含めて)。唐代伝…

2017年にパブリックドメイン入りする予定の人文系研究者のリスト

例のように、備忘用に。昨年は2016年にパブリックドメイン入りする予定の人文系研究者のリスト - Cask Strength。 まあ、もっと充実したリストを提供してくださる方が例年いらっしゃるのであまり意味はないのですが、2017年は大物が多いので個人的には興奮し…

中田祝夫氏「国語史料探訪十則――わたしの研究の足跡と目的――」

最近twitterで『中田祝夫退休自祝記念誌 聊以録』(勉誠社、1978年)が話題になっていました。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = window.twttr || {}; if (d.getElementById(id)) return t; js = d.cr…

全国の書店員、ではなくて、オレが選んだ今だから読みたい20冊

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誤植を見つけるたびにお金をもらえるならば

「誤植発見で一万円」校閲者が書いた本 ・・・また、「赤えんぴつ」シリーズで面白いのが、第1作で本に間違いを見つけた人に懸賞を出すと広告で発表したことです。同書の末尾にも編集部から「五字以上見つけた方に一万円進呈。(先着五名まで)」「略字体は…

「臺灣華文電子書庫」の目玉はこれだ

日本時代の出版物など1万冊以上 電子化資料が無料閲覧可能に/台湾 | 社会 | 中央社フォーカス台湾 サイトはコチラ→ 臺灣華文電子書庫 実に素晴らしい。これから増補されてさらに充実することを願います。 なにしろ約14,000点あるということなので、もちろん…

『漢辞海』第四版が掲げる「日葡辞書の読み」の注意点

全訳漢辞海 第四版作者: 戸川芳郎,佐藤進,濱口富士雄出版社/メーカー: 三省堂発売日: 2016/10/26メディア: 単行本この商品を含むブログ (2件) を見る [改訂の重点の]第三点は漢字熟語の音読みに『日葡辞書』の読みを加えたことである。我が国中世の作品『…

「君の名は。」に出てくる万葉歌

興味深いツイートを見かけました。実は「君の名は。」は観ていないので本当かどうかはわかりませんが。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = window.twttr || {}; if (d.getElementById(id)) return t; j…

「木犀の花を米の粉に混ぜて作った蒸物」

金木犀の香りが近所にふわっと漂っていたので見てみたらもうだいぶ咲いていたよ。 すっかり秋ですね。 木犀は我が日本の古典にはほとんど登場しない花です。漢籍に出てくる「桂」(諸説あり。さまざまな種の香木を幅広く指すようで、クスノキ科のシナモンも桂…

大宝元年元日の朝賀の儀で立てられた幢幡の形状

http://this.kiji.is/153778545185177607 『続日本紀』の大宝元年元日条を引用しますね。 天皇、大極殿に御しまして朝を受けたまふ。その儀、正門に烏形の幢を樹つ。左は日像・青竜・朱雀の幡、右は月像・玄武・白虎の幡なり。蕃夷の使者、左右に陳列す。文…

続々々・万葉集(衆)議員、橘慶一郎氏

新副大臣に多額の借金を抱えている議員がいるんだけど、大丈夫?/閣僚資産公開制度 - さようなら、憂鬱な木曜日 久しぶりに橘慶一郎氏のお名前を見かけました。自営業をしていたら個人で借入をすることもあるでしょうし、よくわからないのですが、まあ、説…

徐福は孝霊天皇七十二年に来日している

※今日の記事はネタです 「徐福が神武天皇説」は本当? 中国人がシナリオを考えてみた ・・・中国メディア・今日頭条は15日、「徐福は結局、日本人の祖先である神武天皇なのだろうか」とする文章を掲載した。文章はまず、1950年代に香港の学者・衛挺生…

「陶然亭酒肴目録」

京都高台寺××町の北側にあったという「陶然亭」を紹介している青木正児の文章を読んだことのある呑兵衛も多いことでしょう(「陶然亭」、『華国風味』所収)。華国風味 (岩波文庫)作者: 青木正児出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 1984/05/16メディア: 文庫…

「黄葉の妖精」

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「或はそうかも知れない。まあそう云うことにしておこう」

目下、注釈のお手伝いをしています。これがなかなか大変です。従来の注釈がいい加減なことを言っているということがわかっても、いざそれを批判して新たな解釈を示そうとすると実際には難しいことが多い。 未詳、未詳・・・というのは学問的態度として妥当だ…

「以字」

ヤフーオークションに『法華経考異』という本が出ていたので何気なく見てみたらその第一丁に懐かしいものを見かけました。一部分だけでも書影を出してくれるというのはありがたいことですね。 http://page4.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/d200614454 妙法…

こんなものは「定本」ではない

慶尚北道は、2015年から『三国遺事』の木版を作る事業を行っている。・・・第1段階は、朝鮮王朝時代の中宗7年(1512年)に刊行された朝鮮王朝中期本『三国遺事』の木版復刻作業。第2段階では、太祖3年(1394年)に刊行された版本などを基に、朝鮮王朝初期本…

「棊聖・寛蓮」

興味深い記事が。 「囲碁殿堂表彰委員会」が日本棋院・東京本院で開かれ、寛蓮、井上幻庵因碩の2人が殿堂入りした。寛蓮は平安時代の名人として後に「碁聖」と称され(以下略) http://mainichi.jp/articles/20160805/ddm/007/040/164000c 記事にある通り、…

「今上天皇」という表現について

「今上」の「上」は皇帝という意味なので、「今上皇帝」「今上天皇」という表現は重言となってマズいという議論は、それ自体は全くその通りとしか言いようがありません。しかし、「今上皇帝」「今上天皇」という表現はかなり古い時代から文献上にちょこちょ…

本棚メモ

汲古選書74 春秋學用語集 五編 (汲古選書 74)作者: 岩本憲司出版社/メーカー: 汲古書院発売日: 2016/06/20メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る聖徳太子と斑鳩三寺 (人をあるく)作者: 千田稔出版社/メーカー: 吉川弘文館発売日: 2016/06/17メ…