ウイスキーが好きな奴、今来たよ

 今更ながらこれ読みました。 ウイスキーが好きな奴こいよwwwwwwww : 暇人\(^o^)/速報 - ライブドアブログ 「ウイスキーが好きな奴こいよ」
 というわけで来ましたよー。
 なんというか、掲示板の書き込み・はてブのコメントを見るにつけ、世の中の多くの人はウイスキーをよく知らないんだなぁ、というのが率直な感想ですが(たとえば蒸留所の名前だけ言って、それがオフィシャルなのか、何年熟成なのか言わないってどういうこと?)、それはさておき、私のスコッチウイスキー遍歴をごく簡単に明かすことで、何か皆さんの参考になればと思いまして。

第1段階

 私とスコッチの出会いはン年前、盟友A氏に勧められて、いくつかシングルモルトを飲んだ時でした。それまでウイスキーと言ったら安いブレンデッドしか知らず、どれも似たような味だなぁ、と、あまり美味しいと思ったことはなかった。
 そのとき飲んだのが、The Macallan 12yrs., Glenfiddich 12yrs., Laphroaig 10yrs. の3種。多分、ここら辺から入るのが常道ではないでしょうか。大きな衝撃を受けました。こんなうまい物がこの世に存在するとは。私の場合、最初から LaphroaigArdbeg といったピーティーなものが口に合いましたね。
 この時点でスコッチシングルモルトに興味を持って「第1段階」に。メニューの片っ端から、オフィシャル物をどんどん頼んでいくという飲み方。バーに通い続け、皆さんもそうこうしているうちに50種以上は普通に飲めると思いますよ。同じ銘柄でも違う熟成年数のものは別種として扱います。Macallan 12yrs., 18yrs., 25yrs., などなど…
 熟成年数が違ったり、樽の種類が違うと風味もだいぶ異なるので、いろいろと試しているうちに、どんどんのめり込んでいく。

第2段階

 ここでスコッチに飽きなければ「第2段階」に突入してしまいます。要するにスコッチ中毒の段階です。普通に飲めるようなものではなく、段々と珍しいウイスキーを追い求めるようになります。例えば、オフィシャル物でも、熟成年数が長いもの(Macallan 30yrs.など)や日本市場向け以外のものなど。
 でも、この段階で最もよく飲むようになるのは、いわゆる「ボトラーズ」のものです。ボトラーズというのは、熟成中のウイスキーを蒸留所から樽ごと購入して、熟成年数やヴァッティングや加水を自分たち独自の判断で行なってボトリングする業者のこと。Gordon & MacPhail とか Blackadder とかが有名どころ。
 ボトラーズのボトルやSMWSのボトルは希少価値が高く、オフィシャル物とは一味違う風味が楽しめるので、この第2段階では珍しいウイスキーをバーで発見して飲むのが楽しくて楽しくて仕方ないという状態。無数にあるので、もちろん玉石混交。でも、ひどい代物を飲まされても、それも良い思い出になる。
 SMWS というのは、最近見かけませんけど、The Scotch Malt Whisky Society が出しているモルトで、蒸留所の名前を伏せて数字で表示しているのが特徴。数字がどの蒸留所に対応しているか、その一部を明かしたのが、訪問者(via 検索エンジン)の要望に必死に応えるエントリー(1) - Cask Strength および 一年間を振り返って 2005年7月〜2006年7月 - Cask Strength
 まあ、この間、私がどれくらいの種類のスコッチモルトを飲んだのか、はっきり言って自分でも把握していません。
 思い出深いのは、Duncan Taylor というボトラーズが出していた Peerless というシリーズのボトルです。これは外れがなかったので手あたり次第に飲んでいた。高かったけど。凄かったのは Bowmore 36yrs. 1966(つまり、1966年樽詰め・熟成開始、2002年瓶詰め)でしたね…Bowmore は、トロピカルフルーツを思わせる60年代が美味しい、香水のような70年代物はダメだ、とか偉そうなことを言っていたのを思い出しますw

第3段階

 ところが、ある日突然「第3段階」が訪れます。とてつもなく美味しいボトラーズ物を飲んでいたときに、ふと、「ああ、これ美味しいけど、おそらくもう二度と飲むことはないだろうな…」と思う瞬間。ボトラーズの珍しいボトルなどは、樽出しそのまま(シングルカスク)といったものも多く、たとえば200本瓶詰めしたら、それっきりというものがザラなのです。
 世界に200本しかないボトルのウイスキーを飲めるのは至福です。まさに一期一会。でも、それは、たやすく、永遠に失われてしまいます。
 美味しければ美味しいほど、その喪失感も非常に大きくなる。
 そして、ある時を境にして、ボトラーズ物や珍しいオフィシャル物は、あまり飲まなくなる。そして、第1段階で飲んでいたような、信濃屋やリカーズ・ハセガワで買えるような、いつでも飲める美味しいウイスキーに回帰していくのです。これが「第3段階」。
 自分の嗜好もある程度定まっているし、利き酒できるくらいの経験をすでに積んでいるわけですから、この段階で飲んでいるウイスキーが、真に自分の好みのウイスキーなのでしょう。
 ちなみに、私は好みが広いので、この段階でも色々と飲んでいるのですがw、頻繁に飲むのは、やはり Laphroaig 10yrs.(Cask), 同 15yrs., Ardbeg Uigeadail, Talisker 10yrs., Lagavulin 16yrs., Caol Ila 18yrs. そして、系統が違う Macallan 18yrs.(←普段飲みにはちょっと高いけど), Glenfarclas 105, Springbank 10yrs., 辺り。
 それでも、そろそろまた新しいウイスキーの開拓もしたいなー(お金ないけど)とムズムズし始めているのは、これは「第4段階」なのかな…?w