ミョウガが出てきたよ

 庭に植えたミョウガの可食部が地表に姿を現わしたよ!

 ああ、はやくこの子たちを収穫して、大葉とともに冷や奴の上にどっさり乗せて、ビールか冷酒とともにガーっと食いたい。
 ところで、ミョウガとショウガの違いについて、『傍廂』が珍説を唱えていたのでご紹介します。

蘘荷をメウガといひ、生薑をセウガといへるは、俗の音便なるべし。和名抄に蘘荷、女加(メガ)。薑、久礼乃波之加美(クレノハジカミ)とありて、メウガともセウガともなし。同じ形容(かたち)なれば、蘘を米加(メガ)といへるによりて、薑を兄香(セカ)として、妹兄(イモセ)の義にかなへたるなるべし。いづれも香気のある中に、わきて薑は、香気深ければ、兄香(セガ)といひしを、セウガと誤り、妹香(メガ)をメウガと誤りしなるべし。皆音便より崩れたるなり。

(日本随筆大成第3期第1冊、29頁)