『上宮聖徳法王帝説』(第三刷)・付正誤表

昨日、岩波文庫『上宮聖徳法王帝説』を購入しました。1988年2月4日発行の第3刷。もともと第1刷は持っていた(戦前刊行、サイズが少し大きい)のですが、ボロボロだったので買いなおしてみれば、校注者の一人、家永三郎による「『上宮聖徳法王帝説』第三刷正誤(家永作成)」が付いていたという思いがけない収穫。すでに所有している本だからと言って、素通りするのは良くないという好例ですね。
次の重刷のときには訂正が反映されるのでしょうが、いつ復刊するのか検討もつかない状態でしょうから、第一刷・第二刷をお持ちの方のために、正誤表を引いておきます。お手元の本に訂正を加えてください。

頁行         誤                        正
一九8    今(この)本の                今本の*1
三五6    地有り、苫田と名づく            地名苫田といふ有り
五五8    に請せて                   を請せて
六三6    二月廿二日必ず死なんと。)       二月廿二日と。)必ず死なん。
        竟らんと。                  竟に
七七4    イガナクニタギテ              イカナクニタゲテ*2
        伊加奈久爾多義×             伊加奈久爾多義×*3
        汝が無くに喫ぎて              生かなくに喫げて*4
八七13    同じ)。                    同じ。)
一二一13   叡福寺山                  叡福寺
一二四1   白壁(○)                  白壁*5
一二四脚注1 ○壁、……ニ作ルベシ。         (この脚注全文削除)
一七三3、4 頼圀                      頼×*6

*1:「この」という右傍訓を削除

*2:右傍訓

*3:本文、×は、氏+一

*4:左傍訓

*5:傍点を削除

*6:口+儿+土