OCRのミスが放置された例

 たとえば、著作集や全集を作る際に初出の著作をOCRで読ませて校正・編集する、ということもだんだん普通になってきているとは思うのですけれども・・・

(「辞書史と片仮名」、『築島裕著作集 第三巻』汲古書院、2016年。66頁)
 これもその一例でしょうか*1。さもありなん。校正者の目をすり抜けても仕方ないかもしれません。
 しかし、普通の用語ばかりを使っている文章ならともかく、前近代の資料を扱っているものはOCRで読ませて校正するよりも、内容をよく理解している編者が自ら打ち込んでいったほうが、最終的には誤りも少なく、作業もはやく終わる気がするのですが、どうなんでしょうね。

*1:無用の説明だとは思いますが、×公住 → 〇公任