北大津遺跡出土木簡において新たに読めるようになった字

 はてなブックマーク - consigliereのブックマーク でブログに書くと予告していたことを思い出しました。

 天智天皇近江大津宮に関連するとみられる大津市北大津遺跡(7世紀後半)から出土した「音義木簡」を、奈良文化財研究所が約30年ぶりに再調査したところ、解読できた文字数が、当初の約2倍の49文字に増えたことが、わかった。

http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20110110-OYT1T00261.htm

 従来、この木簡を扱うには『日本古代木簡選』(岩波書店、1990年)の釈文を用いるのが普通だったのですが、それがこれ↓(『日本古代木簡選』188頁)

日本古代木簡選

日本古代木簡選

 今回新たに解読できたという成果は、実は飛鳥資料館の昨年の秋期特別展「木簡黎明――飛鳥に集ういにしえの文字たち」の図録で紹介されています。これ↓(『木簡黎明――飛鳥に集ういにしえの文字たち』55頁)。新たに釈文が示された箇所は赤線で囲っておきましたのでご参照ください。

 素晴らしい図録なので購入を強くオススメします。