今日の購書

 思ったほど時間がなかったので書店はあまり巡回できなかったです。本日の収穫は4冊。

  • 朱封鰲『《法華文句》精読』(上海古籍出版社)

 『法華文句』の校注本なので速攻で買いました。校点のおかげで大蔵経よりもだいぶ読みやすくなりましたし、章末の「導読」(解説)がありがたい。ただ、注釈の一部はどうでしょう。『法華経』を初めて読む読者相手ならともかく、『法華文句』を読もうという読者を対象にして、例えば「《序品》:品、仏経章段名称(以下略)」とか「《中阿含》:為阿含部経典之一(以下略)」とか「《大論》:即《大智度論》(以下略)」とかは不要ではないのか…。

  • 王玉池訳注『古代碑帖訳注』(文物出版社)

 内容は、先秦文が八(「石鼓文」を一と数える)、秦文が三、漢文が八、魏晋南北朝文二十(「十七帖」を一と数える)、隋唐文七、宋文一。まだちゃんと検討したわけではないですが、とにかく繁体字なのでそれだけで心が安らぎます。

古代国家の解体 (1955年)

古代国家の解体 (1955年)

 各論に関してはその歴史的使命を終えつつあると言えるかもしれませんが、その全体的な視野の広さ(受領への注目、院政論、古文書論)からはまだまだ学ぶべきものがあると思います。
 というか、400円で売られていました。最近の研究書の新刊はこの名著の20倍、30倍の値段で刊行されています。それはどうなのだろう。
紀貫之 (人物叢書 新装版)

紀貫之 (人物叢書 新装版)

 ミネルヴァ日本評伝選の神田龍身氏『紀貫之』を拝読した縁で。