石母田正『日本古代国家論 第一部』『日本古代国家論 第二部』、各章対照表
『石母田正著作集』(全16巻)に収録されるにあたって、各章 *1 は切り離され、それぞれバラバラの巻に編入されました。少し混乱があるようなので、ここで元版の章立てに対して、再編後、それぞれの章が著作集のどこに入ったのかを示しておきます。
『第一部』(矢印の後の数字は、『石母田正著作集』の巻数)
Ⅰ 古代官僚制 → 3
Ⅱ 官僚制国家と人民 → 3
Ⅲ 国家と行基と人民 → 3
Ⅳ 古代法小史 → 8 *2
附論 古代法の成立について → 8
Ⅴ 古代の身分秩序 → 4
Ⅵ 日本における国際意識について → 4
Ⅶ 天皇と「諸蕃」 → 4
Ⅷ 日本古代における分業の問題 → 2
Ⅸ 古代社会と手工業の成立 → 2
『第二部』
Ⅰ 古代文学成立の一過程 → 10
Ⅱ 日本神話と歴史 → 10
Ⅲ 国作りの物語についての覚書 → 10
Ⅳ 初期万葉とその背景 → 10
Ⅴ 万葉時代の貴族生活の一側面 → 10
Ⅵ 辺境の長者 → 7
『第二部』は、その大部分が第10巻にまとめられているので、第6章「辺境の長者」のみが第7巻に回ったことをついつい見逃している人が多いようです。
著作集版は、編者による補注や、著者自身が後に原稿に加えた訂正などを「補遺」のかたちで示してくれているので、実際に読む場合は著作集版に拠るべきでしょう。ただ、元版『第一部』の巻末に付された「事項索引」は有用ですね。