梅に鶯(2)

鶯の宿札か梅に小短冊  貞盛

(『埋草』巻一・春)
 近いうちに飲もうと思っている八木酒造さんの「赤短の梅酒」。

 ちなみに「あか」は酒の異名でもあります。大田南畝の号(四方赤良)、そして書名『四方のあか』のもとになった銘酒「よものあか(ら)」が想起されますね。

この書や、四方の赤の一本気にして、かりにも水くさき駄酒をまじへず。

(『四方のあか』序)酔っ払うと「赤ら顔」になることが「あか」「あから」の語源だそうです。
 こうなると「あかよろし」も「酒(あか)よろし」との掛詞になって、商品名としてはシャレが利いている。八木酒造さんがそこまで意識しているわけではないでしょうけど。