「ヤカンザカ」の謎

 今書こうとしているネタに役立つかもしれないと思い、千葉幹夫氏編『全国妖怪事典』を買ってきました。

全国妖怪事典 (講談社学術文庫)

全国妖怪事典 (講談社学術文庫)

 残念ながら目当ての妖怪はいなかったのですが、妖怪を都道府県ごとに分類し、出典を明記しているので、便利な小事典です。図版があるものに関しては図版も見たかった(ないものねだり)。
 さて、東京に「ヤカンザカ」という項目が掲出されています。

ヤカンザカ 道の怪。旧豊多摩郡内にあった気味の悪い場所。夜、一人でここを通るとヤカンが転がりだすといわれていた(東京府豊多摩郡役所『豊多摩郡誌』)。

 これ、多分、元々はヤカンはヤカンでも「野干」(射干)、つまりキツネが出る坂だったのでしょう。それがやがて忘れられ、お湯を沸かす「薬缶」になったのだろうな、と。これ某氏の説。
 それにしても、ヤカンが転がってくる、というのはちょっとかわいい。