左前に着る古代天皇たち
まあ、それはそうでしょうけれども。
ところで田中氏のその後のツイートを拝見していたら面白いものを見かけまして。
こちらで紹介されているのが(学習・研究の一助│Z_lab│ゼロ研)、歴代天皇の肖像画でして、私は初めて見たのですが、大変興味深くないですか?特に懿徳・孝安・孝元・開化辺りがわかりやすいですね。
服を左前に着ている。
これは要するに、『続日本紀』養老三年(719年)二月三日の、
初めて天下の百姓をして襟を右にして、職事の主典已上に笏を把らしむ。
(新大系『続日本紀 二』53頁)
をもとに、それ以前は左前が普通だったのだろうということに基づいて描かれているのではないかと推測されるわけです。(「天下百姓」というのをどう理解すべきかということですけれども)
なお、新大系の補注によれば、
天平勝宝四年四月の大仏開眼の時着用された衣服には左襟のものがあり、左襟の風は以後も残存したらしい(田中尚房『歴世服飾考』)。
(473頁)
【追記】