「向原寺」の読み

 見つかって本当に良かったですね〜。

 奈良県明日香村の向原寺(こうげんじ)から36年前に盗まれた仏像が、オークションに出品されていたことが分かり、寺が買い戻して無事に「帰還」した。同寺が24日に公表した。金銅製の観音菩薩(ぼさつ)立像(高さ37.3センチ)で、改めて調査したところ、頭部は約1300年前に制作されたことが判明。蘓我原敬浄(そがはら・けいじょう)住職(66)は「長い旅を経て帰ってこられ、感激している」と喜んでいる。
 同寺によると、江戸時代に近くの池から頭部が見つかり像全体を修復したが、1974年9月に本堂から木製の厨子(ずし)(高さ45センチ、幅25センチ)ごと盗まれたという。

http://www.asahi.com/national/update/0924/OSK201009240095.html

 それはそうと、「向原」は「むくはら」と読むのでは?と疑問に感じたのは、例の「仏法公伝」、『日本書紀欽明天皇十三年の記事を思い出したからで、「向原(むくはら)の家を浄捨して寺とす」。
 この時点で一つの勘違いに気がつきました。この向原寺は江戸時代くらいまでは「広厳寺」と呼ばれていまして、わたしはこれをずっと「こうごんじ」と思っていたのですが(神戸にある、楠木正成が自決した広厳寺は「こうごんじ」のはずです)、これは実は「こうげんじ」で、「向原」の音読みに由来し、現在は「向原寺」の表記で「こうげんじ」とよむというわけですね。
 何やらゴチャゴチャになりましたが、わたしの理解が間違っていたら教えてください。