梅の花それとも見えず雪のふれれば

我が背子に 見せむと思ひし 梅の花 それとも見えず 雪の降れれば

(『万葉集』巻8・1426、山部赤人

 数年暖冬が続いていたので、雪裏梅を見ることができるとは。

花の色は 雪にまじりて 見えずとも 香をだににほへ 人の知るべく

(『古今集』冬・小野篁