佐理「頭弁帖」――「王朝の名筆展」(@ふくやま美術館)

 注目すべき展覧会の案内が。

 和様の書を確立した三蹟(さんせき)の一人、藤原佐理(ふじわらのすけまさ)(944〜998年)の書状「頭弁帖(とうのべんじょう)」を展示する「王朝の名筆」が9月11日、ふくやま美術館(福山市西町)で始まる。小野道風(おののみちかぜ)、藤原行成(ふじわらのゆきなり)の書も展示し、三蹟の書がそろう。
 平安期の書を中心に計26点を展示する。頭弁帖は、縦31・1センチ、横48・7センチ。国宝2点を含め6点しか現存していない佐理の真筆の一つで、最晩年の作品といわれる。6月末に亡くなった福山市出身の書家栗原蘆水(ろすい)さんがふくやま書道美術館(同)に寄託した。市は近く遺族から寄贈を受ける見通しだ。
 ふくやま美術館によると、約50年前に都内で一般公開されて以来半世紀ぶりの公開になるという。

http://www.chugoku-np.co.jp/News/Tn201008100221.html

 「佐理謹言」の一文字目、ちょっとグニャグニャとなっているのは、これで「佐理」です。(参照:µþÅÔ¿·Ê¹¡§°ìÆü°ì½ñ)道風や行成の書状でも最初の自分の名前は花押のごときデザインになっています。

佐理謹言。頭弁昨日参
閣之由伝承侍。気色
如何。不審々々。佐理申請
雑事。被附彼貫首
了云々。而昨従或人許
告。未達 天聴者
太所鬱奇也。此事
本意只遂 奏聞
為備後生之弁也。中間
又被抑留。為之如何々々
諸在参入之次。佐理謹言
三月九日。権大夫佐理