ダイヤモンドS きさらぎ賞・予想

 先週のニュービギニング騒ぎといい、今回のオーシャンエイプス騒ぎといい、最近の競馬界はちょっとおかしい。オーシャンエイプスには大物感が漂っていて、将来性が抜群であることは誰もが認めるでしょう。しかし、新馬戦を勝ったばかりの馬に対して「ディープの再来」だのなんだのって、とても正気とは思えない。まるで評論家や予想屋たちがこぞって「将来のクラシック馬をオレはこんな早い段階から見出していた!」みたいな手柄争いをしているように見えて、滑稽です。レース時点における実力・力関係を見抜くことこそが一番大事なことなのに・・・。思えば、ディープがクラシック級の実力の持ち主だと私が確信したのは、2戦目の若駒Sのときでした(AJCC 平安S・予想 - Cask Strength)。オーシャンエイプスはここでは様子見。
 まずは名物長距離重賞ダイヤモンドS

ダイヤモンドステークス 東京・3400メートル GⅢ・4歳上・ハンデ 15:35発走

   ◎ ドリームパートナー(3枠6番) 
   ○ トウカイトリック(1枠2番)
   ▲ バイロイト(2枠4番)
   △ ターキー チェストウイング エリモエクスパイア
 条件戦を抜け出すまでが大変だった苦労人ドリームパートナーに白羽の矢を立てる。3000メートル超の経験がないというのは不安ですが、そこは何と言ってもダンスインザダーク号の甥で、エリシオ産駒。血統的には問題ない。勝負強い差し脚が身についてきたし、左回りの直線長い東京へのコース替わりは大歓迎。しかも前走から斤量-3キロ。乗り手も蛯名に戻って、大駆けは十分狙える。
 去年はGⅠを除く3000メートル級重賞ですべて馬券に絡んでいるトウカイトリック。当然おさえます。ハンデ差があったものの、そのトウカイトリック万葉Sで競り勝ったバイロイトも当然おさえる。この2頭は万葉Sで3着(チャクラ)以下に1秒もの差をつけていた。長距離戦では抜群の安定性ですね。
 ターキーは3連勝中で元気な良血外国産牝馬。斤量49キロなら、ひょっとすると大駆けも。チェストウイングトウカイトリックアイポッパートウショウナイトといった一線級と互角です。55キロなら逆転するチャンスは十分ある。エリモエクスパイアは東京よりも京都が合ってそうですが、相手なりに走る堅実さがあって、瞬発力も魅力。
きさらぎ賞 京都・1800メートル GⅢ・3歳・別定 15:45発走

   ◎ アサクサキングス(7枠7番)
   ○ ナムラマース(3枠3番)
   ▲ アドマイヤヘッド(8枠8番)
   △ オーシャンエイプス サムライタガース
 例年に比べるとやや手薄であることは否めないですが、ここを△オーシャンエイプスが楽に勝てるようなら、その実力は喧伝されている通りに本物ですね〜。ディープと比較して何が気に食わないかというと、レースに集中しない点です。接戦になったときに勝負根性を発揮できるかどうか。
 ジェニュイン号の甥である◎アサクサキングスはスケール・潜在能力・底力いずれも世代トップのフサイチホウオーに匹敵すると思います。
 ○ナムラマースはもうみなさんご承知の通り。メンバー唯一の3勝馬で、経験豊富。この相手関係なら、よもや連は外すまい。
 ▲アドマイヤヘッドはセイウンスカイ号の縁戚で、母は重賞馬。ここ2走は出遅れるレースが続き、ゲートを何とかしたいところですし、あとは折り合いがつくかどうか。しかし、スンナリ行った場合、決め手勝負はナムラマースにも引けを取らないので、見せ場はありますよ、きっと。