「初学の士は、易は程伝から王弼に遡り・・・」(武内義雄『中国思想史』)
部屋を片付けていたら、昔の手書きのメモが挟まれていて、「易:程伝→王弼 毛詩:伝箋通釈」云々と、経書の基本図書にあたるような本のリストが出てきたのですが、何のことか思い出せず。しかし、さきほど突然ひらめいて念のために確かめてみたら、やはりそうだった、武内義雄『中国思想史』(改訂版1953年。全集第8巻所収)の文献解説でした。
初学の士は、易は程伝から王弼に遡り、書は閻氏古文疏証(続経解)を拾いよみして今古文の別を知り、今文は劉逢禄の今古文集解(続経解)でよみ、古文は恵棟の古文尚書考で、偽古文の材料を取ったところを考え、詩は毛伝鄭箋を馬瑞辰の伝箋通釈でよみ、礼は、朱彬の礼記訓纂から、春秋は息軒の左伝輯釈から入って、論語は潘維城の古注集箋、孟子は息軒の定本(漢文大系本)からよむのが便利かと思う。
(229頁)
以下、「初学の士」((( ;゚Д゚)))のために。
「程伝から王弼に遡り」
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「閻氏古文疏証」
「劉逢禄の今古文集解」
「恵棟の古文尚書考」
「馬瑞辰の伝箋通釈」
「朱彬の礼記訓纂」
「息軒の左伝輯釈」
「潘維城の古注集箋」
「息軒の定本(漢文大系本)」
CiNii 図書 - 大學説 ; 中庸説 ; 論語集説 ; 孟子定本
白状するのも何ですが、最初の程伝と王弼注を除けば、どれもほんのわずかなつまみ食い程度だぜ!