「蹄」の古訓「ツマフサ」
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- 作者: 小林芳規
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ツマフサ 蹄 巻六十六
(802頁)と。「蹄」は普通は「ヒヅメ」「アシ」等と訓むことが多いと思うのですが、これは一体何でしょう。おそらく語構成は「ツマ」+「フサ」で、「ツマ」は「ツメ」(爪)の被覆形でしょうけど、「フサ」がどうにもわかりません。「輔佐」かなとも思ったり。
石山寺の『大方広仏華厳経』の訓点語については、専著である、
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- 作者: 大坪併治
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そこで、今、『訓点語彙集成 第五巻 た〜と』で確認したところ、「ツマフサ」の例は拾われていているのですが、
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「存疑」・・・うーむ。訓点語彙集成に収録されたのは石山寺蔵『大方広仏華厳経』ではなく、興福寺蔵『妙法蓮華経玄賛』(11220002)の訓のようです。だとすると、単に「存疑」では片付けられないのではないかという気がします。どうでしょうか。
【追記】『安驥集』のような馬医書の類を見てみますと、「つまふさ」(つまぶさ)は普通に出てくる表現でした。ただ、その場合も「爪ふさ」となっているものが多く、「ふさ」の正体はなお不詳です。