「図書寮文庫所蔵資料目録・画像公開システム」について

 素晴らしいです。一層の拡充を期待いたします。
 http://toshoryo.kunaicho.go.jp/
 公開された、日本古典文学にかかわる文献については、



ということのようで、たしかに見てみるとほとんどそうなのですが、
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/40886 (貞保親王『琵琶譜』)
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/40887 (『琵琶調子譜』)
こういう貴重な資料も見つかるので、根気よく探してみたいと思います。ちなみに、私は、この『琵琶譜』に書かれてあることは全く理解できませんけどね!
 歌集や物語、日記や部類記の類で書陵部ほど善本が揃ったところはほかにはなかなかありません。なので、どの本も寓目すべきだとは思うのですが、それでもあえて何か挙げろといわれれば、たとえば、天下の孤本である『とはずがたり』、
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/4453
 孤本だったけど、時雨亭からも発見された『和漢兼作集』(冷泉家時雨亭文庫編『和漢朗詠集 和漢兼作集 尚歯会和歌』朝日新聞社、2005年 冷泉家時雨亭叢書 (第46巻) - はてなキーワード)、
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/32198
 孤本ではないけど、現存するほぼすべての本の祖本といえる『本朝世紀』、
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/47066
 先般、倉本一宏氏が講談社学術文庫3冊でその全体を現代語訳した『権記』、
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/46660
 部類記でいえば、今でも調べものに役に立つ『御産部類記』、
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/47265
等々、こういったものはまさに文化遺産の名にふさわしいと思います。
 書陵部の本は翻刻や注釈書の底本に採用されていることも多いので、字を読む練習にもなりますよ!(実は、私はそういう目的でもよく利用しています・・・それでもよく読めません・・・)
 最後に一つだけ。これはただちに直したほうがいい。
http://toshoryo.kunaicho.go.jp/Kotenseki/Detail/32185
「伝」大納言殿母上集・・・orz 「傳」(でん)ではなくて「傅」(ふ)ですよ・・・【追記】2013年11月5日23:15の段階で「傅大納言殿母上集」に訂正されていました。