忍者の武器「まきびし」の「ひし」の正体

 忍者の武器「まきびし」は語構成としては「撒き+ひし」で、「ひし」というのは似たような別の武器の隠語だろうくらいに漠然と考えていました(というか、正直にいえば、深く考えたことはなかった)。
 しかし、これは植物の「菱」なのだそうだ。
 このたび生まれて初めて菱の実を目にして納得しました。「菱形」というのは上から見た実の形だったのか(いまさら)。葉はそんな形ではないので不思議に思っていたのですが。

 この棘はたしかに「おそろしげなるもの」(『枕草子』)だ。ようやく実感できた。みなさまも扱いには十分に気をつけてください。
 今回は自らの無知を晒して恥ずかしいのですが、それにしても、この実の形状からひらめいてあの鉄製のまきびしを発明した忍者(?)の創意工夫は大したものではないか。と思ったら、こんなことがwikipediaに書いてありました。

オニビシやヒメビシの実を乾燥させたものは撒菱として忍者が追手の足を止める小道具になる。竹筒に入れて携行し、逃走する際にばら撒くことで、実際に踏みつけなくても「この先にもあるかもしれない」ということで足を鈍らせる心理的効果がある。また、入れた竹筒を敵の顔面に振って打ち付けて直接武器として使うこともできる。さらには長時間潜伏する際の非常食ともなった。もっともこれらは万川集海などに記されたり、口伝で伝えられてきたもので、実際にそのように使用されたという記録はない。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%82%B7#.E5.85.B5.E6.B3.95

 なんかちょっとおかしいな・・・w 今度『万川集海』を見てみよう。