モルトの味わい方(肩の力を抜いて)


酒レポートをする予定でしたが、今週のお集まりに向けて、ということで・・・。いろいろ解説もありますが、今まで見たなかでは、やはり日本の土屋守氏の言うことが無難です。

  1. グラスに二○〜三○ccのウィスキーを注いで、まず色を見る。*1濁りや澱があるかどうかもよく注意する。*2そして、グラスをやや傾け、酒の粘性を確認。濃厚なモルトならグラス内をゆっくりと垂れるはずだ。*3
  2. ストレートでアロマを嗅ぐ。だが、ここでいきなり鼻を近づけないこと。アルコールの強い香りで鼻が利かなくなる。最初に薫る香りをトップノートという。
  3. 少量をストレートで口にふくみ、鼻に抜けさせる。*4それからゆっくり舌で味を探っていく。
  4. そのまま飲み干し、フィニッシュ(余韻)を楽しむ。これが長くつづくのはおしなべてよいモルトといえる。実際、三○分くらい持続する逸品もあるが、*5ここでは浸りきらないで次に進もう。
  5. 水をウィスキーの量の三分の一から同量ほど加え、アルコール分を二○パーセントから三○パーセントに落とし、1から4までと同様のことをくり返す。*6水を加えることで香りが開き、ストレートの時よりも分かりやすくなるからだ。*7特に度数の高いカスクストレングスの場合、加水で劇的に薫るようになることがある。



ま、参考程度にどうぞ。いちばん大事なのは、気軽に楽しむことですから。

*1:バーとかで、いかにも「色を確かめています」と、これ見よがしにやるとスゴクいやらしいので、さりげなく白い皿やおしぼりを背後に置いて確かめましょう。そもそも、店内は照明が暗かったりして正確な色なんてわかりません。「赤」か「黄」か、「濃い」か「薄い」か、くらいでいいです。

*2:濾過(フィルター)作業をしていないモルトもあるので。

*3:「オイリー」かどうか、ということ。とはいえ、粘性をもっとも正確に測るのは自分の「舌」ですが。ある程度の粘性があるほうが望ましいのは、言うまでもないです。

*4:この作業が、実は大事。

*5:飲んでみてぇ〜。w

*6:加水は、必須ではないと思います。むしろ、「時間を置く」ほうがモルトの風味の変化を楽しめます。

*7:香りが開くのは、水を加えると温度が2〜3度ほど上がるから、だそうです。(某バーのバーテンさんの証言)