論語書写・習書木簡

最古級の論語北朝鮮から 古代墓から出土の竹簡に記述

 北朝鮮平壌の古代の墓から出土した竹簡に論語が記されていることが、韓国での研究によって明らかになった。中国で発見され最古とされる論語と、ほぼ同じ時期のものだ。漢字や論語がどのように中国の周辺世界に広がったのかを示すものとして注目される。
 墓は1990年代初頭に、建設工事によって発見された。中国の前漢朝鮮半島に置いた植民地・楽浪郡の役人の墓であり、副葬されていた戸籍の木簡から、紀元前45年ごろの埋葬と推定されている。
(中略)
 日本で確認されている墨書きの文字資料としては、7世紀前半、飛鳥時代の木簡が最も古いとされるが、そこでも文字の練習に論語を書いたものが見つかっている。

http://www.asahi.com/culture/news_culture/TKY201005280277.html

「7世紀前半」云々といっている論語の木簡とは、例の徳島県観音寺遺跡や長野県屋代遺跡から出土された木簡を指すのだと思うのですが、「前半」と言えるかどうかは少し微妙かもしれません。
 参考までに。観音寺遺跡出土論語木簡(語順が注目されます)

子曰 学而習時不孤□乎□自朋遠方来亦時楽乎人不知亦不慍

 屋代遺跡出土論語木簡

亦楽乎人不知而不□

 楽浪竹簡の釈文の公開が待たれます。

 写真には120枚ほどの竹簡が確認された。デジタル画像処理技術を活用し、文字を確認した。その結果、33枚には論語の「先進篇(へん)」が、11枚には「顔淵篇」が記されていることが分かった。

とのことですが、ちなみに、先日のエントリの表題( 升堂矣。未入於室也。 - Cask Strength )はその先進篇の一節です。