雨後の茸

 さきほど気づいたのですが、庭にかわいらしいキノコが群生していたよ!菌類に関しては無知なので、名前はわかりません。食べられるかな?(食用だとしても口にはしないけどw)

 雨後の筍(たけのこ)ならぬ、雨後の茸(たけ)。
 ただのダジャレだよ、と書こうとして、念のために日国を引いたら驚いた。そういう言い回しが実際にある(あった)らしい。ひょっとして常識でしょうか?だとしたら恥ずかしいな・・・しかも「筍」より初出例ははやいらしい?

雨後(ウゴ)の茸(キノコ)の如く簇生したる会社は何物をも生産せざる中発起人は影を潜し創立委員は消えて了ひ

内田魯庵『如是放語』、日本国語大辞典第2版より孫引き)
 でも、これ、振り仮名は「キノコ」で良いのかな。
 そう考えると、「竹」とか「茸」とか「岳」(たけ)、何か語源的に関係がありそうかも、なんて笑いながらちょこっと調べてみたら、また驚いた。狩谷棭斎が同じこと考えていた。

(『箋注倭名類聚抄』巻四・五十七。『諸本集成 倭名類聚抄 本文編』209頁)「直立」の謂い、だとさ。人文学を勉強していると、新説をたてることに悲観的になることはあります。
 ついでだったので、もう一冊、『故事・俗信 ことわざ大辞典』(小学館。第2版はまだ買っていない)でキノコを引いてみると、

茸と天麩羅(てんぷら) 食い合わせの一つ。
茸と菠薐草(ほうれんそう) 食い合わせの一つ。生命の危険にかかわると言い伝える。

(326頁)
えええっ!絶妙の組み合わせだろうに・・・。オレの見立てではキノコが悪かったのではないかとw