端原氏系図並城下絵図


川崎市市民ミュージアムで行なわれている(巡回:四日市市立博物館)「21世紀の本居宣長」展は、なかなかおもしろい展覧会で、展示物も見ごたえのあるものが多かったですが、そのなかで個人的に食い入るように見てしまったもの。
「端原氏系図並城下絵図」
ちょっと、図録の解説文を引用しましょう。

架空の都市とそこに住む人たちの系図。地図は十九歳の時の作。系図作成も同じ時期か。元号始め、「宣繁」など登場人物の名前に至るまでみな想像上の産物。一つの家の系図であっても例えば偽作することは容易でないが、このように多くの家の系図を同時に創作し、しかも精密な地図まで具わる。十九歳の宣長の心の闇を垣間見る心地がする。

急に宣長に親近感を抱くようになりましたよ。この解説文の執筆者は「宣長の心の闇」なんてこと書いていますが、これと同じようなこと、私も昔かなり熱中していました。D&D、T&T、ソード・ワールドなどで。
つまり、宣長君がもし20世紀に生まれていたらTRPG(テーブルトーク)の素晴らしいGMゲームマスター)、あるいはPC・TVゲームのクリエイターになっていたはずです。「21世紀の本居宣長」展と銘打つならば、そういったところに思いをはせて解説文を書いてほしかった。もちろん「21世紀」ということであればMORPGとか、そういうことになるんでしょうけど。