Port Ellen "the FINAL VINTAGE" (Old Malt Cask 21years 56.1%)

83年蒸留、04年瓶詰めという、「最後」のポートエレンです。前にも書きましたし、モルトファンなら誰もが不審に思っていることですけど、「どうして、この蒸留所を閉鎖してしまったのだろう(再開しないのだろう)?」
色は淡い金色、強いピート香。味は、滑らかというよりは少しラスティな感じがしましたけど。後味にウッディさが残るのは、やはり20年以上熟成させた結果でしょうか。30分くらい放っておくと、フルーティーさが増します。美味いというか、有難いというか。
絶滅危惧種なので、普通には飲めないかもしれませんが、バーで見かけたら、とにかく味見をしておいてください。そして、その味をしっかり舌に刻んでおきましょう。
ただし、これがなかなか見つからなくても大丈夫。とある事情通によると、そこそこの数の樽がまだ「確保」されているとのこと。瓶詰め業者による、消費者の足元を見た「小出し」作戦が今年以降繰り広げられそうですね・・・。


あと、これは裏話。
この間、某バーテンさんが、Glenugie(グレンアギー)の1984年蒸留ものというボトルをドンと目の前に出してきてニヤニヤしている。
「何ですか、これ」
「いやぁ、グレンアギーって蒸留所は、公式には1983年に閉鎖しているんですけどね・・・」
「!」
大人の事情(?)で、そういうことも(滅多にはないけど)あるのでしょう。