叢書や全集をバラで集める

これを言うとその筋の人からは驚かれる(呆れられる、が正しいかw)のですが、私はかつて古本屋を巡りながら、一年かけて日本古典文学大系岩波書店 全102冊)をバラで買い進めて全冊揃えたことがあります。
なんでこんなことになったかというと、もともと『古事記 祝詞』とか『源氏物語』とか、奈良〜平安に属する部分を25冊ほどバラで持っていたわけです。だけど、やはり全部揃えた(あの有用な『日本古典文学大系索引』2冊を含めて)ほうが良いなと思いつつ、すでに全体の四分の一を所有しているのに、一括でまとめて買うのはもったいないな、と。
今に比べて時間的な余裕もありましたし、使命感に燃えた(?)古本屋巡りも楽しかったです。探しているものが丁度売られていたのを発見したときの喜びといったら・・・。日本古典文学大系第二期のものは発行部数が第一期に比べて少なかったために、古本屋にもあまり出回らず、総じて探すのに苦労しました。『三教指帰 性霊集』が2000円とかだと頭抱えますよねw 「探せば他で安くなっているのでは?」云々と。
ちなみに、最後の最後まで残っていたのは『菅家文草 菅家後集』でした。今でも滅多に見かけませんね。新品同然のものを、意外と安く買えて拍子抜けした記憶があります。この『菅家文草 菅家後集』の奥付に、記念として「古典大系 揃」と鉛筆書きしましたが、それを見るとあの頃の思い出が甦ります。