富岳風穴・青木ヶ原樹海・鳴沢氷穴

 せっかくの三連休だったのに、台風でどこにも行けなかった!という方も多いでしょう。そこで、先日、避暑のために行ってきた国指定天然記念物の富岳風穴鳴沢氷穴をご紹介します。旅行気分を味わってくだされば(←余計なお世話)。

 JR中央線大月駅から富士急行河口湖駅、そこからバスが出ています。どこに行っても、富士山が世界遺産に登録されたことを最大限活かして売りだしていました。外国人観光客も多かったよ。

 というわけで、パイロンもこのありさま(著作権的に大丈夫か・・・?w)ちょっとかわいかったけど。

 まずは富岳風穴へ。温度差がどれくらいあるのかわからないですけど、風穴内部は想像以上に寒かった。上着がないと普通の人はキツいと思います。この階段を少し昇降するだけで気温の変化を徐々に肌で感じるので不思議でした。これを経験するだけでも行く価値はあるでしょう。あと、滑りやすいので、スニーカー推奨。

 そして、入ってすぐにこの氷だよ!

 洞窟の奥は少し広い空間になっていて、そこではこの天然の冷蔵庫を利用して、繭玉とドングリ等の種子を貯蔵していました。
 なお、案内図によると深奥部には「ひかりごけ」が自生しているようなのですが、わからなかったな・・・。おや、そう言えば、あなたの首の後ろ、光の輪が着いていませんか?見えない?おかしいな・・・

 富岳風穴鳴沢氷穴青木ヶ原樹海の中を通る東海自然歩道で結ばれています(精進湖に向かうこともできます)。
 溶岩でできた道は決して歩きやすくはありませんが、距離は短く、軽い散歩気分で樹海を楽しむことができるので、このルートをとることをお勧めします。
 大木が間近にそびえ立ち、地上に露出した太い根がはびこり、そこを苔が厚く覆うという、百名山でもないのにちょっとした奇景です。
 そうそう、サルノコシカケ等の茸も群生していて目を楽しませるのですが、昨日の日経新聞日曜版の毒キノコ記事に紹介されていたカエンタケは恐ろしいな・・・(カエンタケ - Wikipedia

強い毒性を持ち、食べると死亡することがあり、触ることも危険である。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AB%E3%82%A8%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%82%B1

 無造作に倒木に腰をかけたりしていたので、今後は少し気をつけよう。

 鳴沢氷穴に抜ける最後の部分が木のトンネルになっていました!

 ・・・。死ぬほど辛いことって、世の中には実際にあると思います。激しい苦痛を伴う疾病とか。しかし、滅多にはないよね。滅多にないもんだよ。

 さ寝らくは玉の緒ばかり、恋ふらくは富士の高嶺の鳴沢のごと・・・(『万葉集』巻14・3358)。これは駿河国の歌ということなので、残念ながら、山梨県の鳴沢とは関係がなさそうですが。
 鳴沢氷穴富岳風穴よりも高低差があって、規模が大きく、ちょっとした冒険でした。
 それから、一箇所、閉所恐怖症の人(参照:面堂終太郎 - Wikipedia)だと精神的に辛い所があることにも注意。私は割と上背があるのですが、完全に腰をおろさないと通過できなかった。まあ、辛かったよ、うん。

 さきほど氷が直方体に切りだされて積み上げられていたのは、これを再現していたのか!w でも、江戸の殿様って将軍のこと?
 そういえば、冬季に切り出した氷を貯蔵していた人工的な氷室、一番有名なのはもちろん都祁(都介)の氷室でして、ほかにもいろいろあるのですが(『延喜式』主水司運氷駄条)、正確な場所は特定されているのでしょうか。

 ((((;゜Д゜)))江の島側にも同じ伝説があればおもしろいですね。

 おまけ。この子、名札には「そよご」とあったけど、違う木だー。
 今度は紅葉がキレイな時期に、紅葉台にも足を伸ばしたい。