花嫁が身につける四つのもの
西洋の伝統で、花嫁が結婚式に身につけるとされる四つのものとは、言うまでもなく、"something old, something new, something borrowed, something blue" ですが、この出典について、特に確かめもせずに「十中八九、マザー・グースでしょう」と返答したのが気になってしまいまして・・・。
W.S.ベアリングールド・C.ベアリングールド解説と注『完訳マザーグース』(石川澄子訳 鳥影社 2003年)のなかに、一応、見出しました。直感が当たってホッとする。
古いもの 新しいもの
借りたもの 冴えないもの
靴のなかの一ペニイ (453頁)
"something blue" が「冴えないもの」というのは誤訳だと思うのですが(文字通り、「青色のもの」のはず。花嫁さんのガーターに青いリボンをつけますよね)、ひょっとすると、元来はそういう意味だったのかもしれません。英文学関係者の教示を乞う。
「靴のなかの一ペニイ」という一節については不勉強で知りませんでした。原文は "and a silver sixpence in her shoe" だそうです。今となっては、これは古物商で探さなくてはいけないでしょう。
注にはおもしろいことが書いてあって、
また、花嫁は当日身につける物についてつぎのように忠告されることもある(†)。
新しいもの 古いもの
借りたもの 盗んだもの
犯罪はいけません!w
ところで、この原典といいますか、初出例はどこで確認できるのでしょうか。『完訳マザーグース』には、
この章の掲載歌の多くは一九五八年、トマス・Y・クロウエル社刊、リリアン・モリスン((C)1958)編著、「タッチ・ブルー」から採った。多くの注も同書の資料からでている。 (409頁)
とあるので、それを見れば手掛かりはあるのでしょうが。ま、それは追々。