「屑然」


おれおれ氏、『漢語林』の記述は、問題ありですね。「屑然」が「いさぎよい」の意だという根拠は、おそらく、


遭天地況施、著見景象、屑然如有聞。(『漢書』・武帝紀、元封二年四月)


の、宋祁(宋代の学者)の注、「説文云、動作切切也。一曰、敬也。又、潔也」ですね。
「屑然」の語義について、『説文解字』の「動作切切也」だと解釈した上で、“一説”として、「潔也」(いさぎよい)の意だというわけで根拠は薄い・・・。
しかし、あのリスト見るとおもしろいですね。「屑」にはいい意味もあるからオッケー、ということなら、「潰」字だっていい意味があるからオッケー、にしないといけないのでは。


如彼築室于道謀 是用不潰于成 (『毛詩』・小旻)


家をたてようとして道行く人に相談しても、意見が合わずに仕上がらないで、ということ。「不潰于成」は「成るに潰げず」とよみ、「潰」は「遂げる」の意味があるんですね。どうする、法制審議会?