2012-08-01から1ヶ月間の記事一覧

その漢字、どうよむの?――『角川大字源』の「古訓」欄が便利

『古写本和名類聚抄集成』 - Cask Strengthのエントリ以来、教育的(?)な配慮をもって書いていることが多いと感じる今日この頃。今日もそんな感じ。 window.twttr = (function(d, s, id) { var js, fjs = d.getElementsByTagName(s)[0], t = window.twttr …

旅先での悲しい一コマ

避暑のつもりで某所に一泊してきたのですが、暑かったorz でも、写真だけを見れば涼しげなので、心眼で冷気を感じとってくだされば。 それはそうと、今回の旅で軽いめまいを感じたのは食堂の看板でした。一応説明しますと、当地では観光客に魚のエサと称する…

本棚メモ

[並装]" title="リーダーズ英和辞典 [並装]">リーダーズ英和辞典 [並装]作者: 高橋作太郎,笠原守,東信行出版社/メーカー: 研究社発売日: 2012/08/25メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 11回この商品を含むブログ (208件) を見る仏教伝来の研究作者: 吉田一…

「蘭亭序」の「之」字一覧

王羲之の名品「蘭亭序」のなかで最も多く使われている字は「之」ですが、三百字強の文のなかで二十箇所出てくるのですから、もともと頻用される字であるとはいえ、やはり多いという印象ですよね。 ただ、私は正式な書道の稽古を全くしていないので気づかなか…

使い分けたい読み癖

『ロンゴシッカイ』(書名『論語集解』の「集解」のよみかた - Cask Strength)はどの業界でも異論が出ないものなので、特に問題はないのですが、たまに不思議なものが出てくる。 以下は白居易「牡丹芳」の一節です。 庳車軟輿貴公主 香衫細馬豪家郎 この「…

書名『論語集解』の「集解」のよみかた

『令集解』は「リョウノシュウゲ」とよんで『論語集解』は「ロンゴシッカイ」とよむというのは、とにかくそう覚えるしかない。 書名というのは厄介で、読み方にコンセンサスがあるようでなかったりします。『論語』ですら、今は日本人であれば誰もがこれを「…

本棚メモ

尾州家河内本 源氏物語〈第6巻〉若菜上・若菜下作者: 名古屋市蓬左文庫,蓬左文庫=出版社/メーカー: 八木書店発売日: 2012/08メディア: 大型本この商品を含むブログ (1件) を見る大東急記念文庫善本叢刊中古・中世篇 第10巻 諸芸 1作者: 島津忠夫出版社/メー…

福紙(えびす紙)

先日購入した新刊書に福紙があったよ。 昔はたまに(特に中文書とかに)あったのですけど、最近は製本技術の進歩もあってほとんど見かけなくなっていただけに嬉しいですね。良いことあるといいな。 この書評を読んだだけで、『本屋通いのビタミン剤』の紹介…

学問の遊び人

おもしろかった。猫楠 南方熊楠の生涯 (角川文庫ソフィア)作者: 水木しげる出版社/メーカー: 角川書店発売日: 1996/10/22メディア: 文庫購入: 11人 クリック: 100回この商品を含むブログ (96件) を見る お盆休み明けに図書館で『南方熊楠大事典』(勉誠出版…

本棚メモ

漢の武帝 (CenturyBooks―人と思想)作者: 永田英正出版社/メーカー: 清水書院発売日: 2012/08メディア: 単行本 クリック: 2回この商品を含むブログ (1件) を見る 岩波新書の復刊?と思ったら、センチュリーブックス人と思想だった。局中宝 (尊経閣善本影印集…

今回(8/13)新たにインターネット公開された近デジ書籍のなかからいくつかピックアップ(3)

(最終回。NDC370〜) 前回同様、NDC700番台は楽しい本が多過ぎるので全て省略します。900番台も研究書・注釈書に限定しました。 日本教育史資料書 - 国立国会図書館デジタルコレクション ほか4冊 孫子諺義 - 国立国会図書館デジタルコレクション 山鹿素行に…

今回(8/13)新たにインターネット公開された近デジ書籍のなかからいくつかピックアップ(2)

(1)の反省から今回(NDC210.3〜369)以降はさらに厳選。たとえば「古典保存会」や「尊経閣叢刊」の本のごときは一々挙げませんので、各自検索なさって必要なものを揃えてください。 というわけで、重要な本がリストから漏れている場合、それは関心外や見落と…

今回(8/13)新たにインターネット公開された近デジ書籍のなかからいくつかピックアップ(1)

前回のリストはこちら 今回近デジに新たに収録された書籍のなかからいくつかピックアップ(1) - Cask Strength 今回新たにインターネット公開された書籍のなかからいくつかピックアップ(2) - Cask Strength 今回新たにインターネット公開された書籍のなかから…

ネット社会以前以後あるある

先日、あるあるネタで盛り上がりまして・・・ お題:(街角その他で)「今ちらっと聞こえた歌、誰の曲か知らないけど、すごく良かったな!」 20年前 1992年〇月×日10:00 「(鼻歌)・・・こんな感じの歌だけど」家族「知らない」 翌日08:00 「(鼻歌)」同級…

本棚メモ

出土文字資料と古代の東国 (ものが語る歴史)作者: 高島英之出版社/メーカー: 同成社発売日: 2012/08メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る新羅土器からみた日本古代の国家形成作者: 重見泰出版社/メーカー: 学生社発売日: 2012/08/01メディア: …

『宮内庁所蔵 那波本白氏文集 一』巻三・四――訓点三題

宮内庁所蔵 那波本 白氏文集作者: 下定雅弘・神鷹徳治 編,下定雅弘,神鷹徳治出版社/メーカー: 勉誠出版発売日: 2012/03/02メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (2件) を見る オススメの本です。想像していた以上に訓点や書き入れが多くて、…

「上大人丘乙己…佳作仁可知礼也」以外にもあった手習いの詩句

ちょうど習字ネタが続いているので、この流れで、先日初めて知ったことをご紹介。 「上大人、丘乙己、化三千、七十士、尓小生、八九子、佳作仁、可知礼也」、この25字の連なりは児童が初めて漢字を学ぶ時の手習いとして用いられたもので、いつ成立したのかは…

この日に思う

またこの日が来た。いろいろ思うことはあっても毎年慰霊にだけ専念することにしてきました。 しかし、今年は二つほど述べておきたい感慨があるな。 トルーマン大統領の孫にあたるクリフトン・トルーマン・ダニエル氏が来日された。メディアでの報道を読む限…

変わったかたちの顔真卿の楷書

多くのブックマークと好意的なコメントをありがとうございました。 はてなブックマーク - 活字体のように書く必要はあるのか――「結」の場合 - Cask Strength 書写(筆写)体と活字の形が異なるなどというのはよくあることなのですが、では活字のような形はど…

本棚メモ

医心方〈第1B〉薬名考作者: 丹波康頼,槇佐知子出版社/メーカー: 筑摩書房発売日: 2012/07/01メディア: 単行本この商品を含むブログ (1件) を見る 昨日、東博本館に行ってきました。国宝室では『医心方』巻三十を展示していたよ。古代学論究―古代日本の漢字文…

オリンピックあるある

特に、馬術や体操などの採点競技で。 オレ: すげーー今のすげー!(゚∀゚) 解説者: またもや致命的なミス!!(´Д`) オレ: ・・・(^ω^;)

夏休みの自由研究(案)(2)

八月に入りましたが、夏休みの自由研究に何をするか、もう決めましたか? 以前紹介した、芦毛(あしげ)サラブレッドの血統をさかのぼっていくと非常におもしろいことがわかる(夏休みの自由研究(案)・葦毛の系統 - Cask Strength)、が個人的にはオススメ…